2014年8月24日日曜日

ソーシャルアクションの方法  デモの効果について

では、デモはソーシャルアクションとして、どのような効果があるのでしょうか。
 
デモは、英語のdemonstrationの略です。皆さんご存知のように、示威、論証、立証というような意味です。まさにその意味の通り、デモは何らかの社会問題の存在を多くの人達に問題として提示することができます。社会問題が発生している根源とも言える場所に人が多く集まり、抗議のプラカードを掲げたり、シュプレヒコールを上げることで、それを見聞きした多くの人が、その場所に関連した何らかの社会問題が発生しているということに気付くことができます。また、デモは、テレビで放送されたり、インターネット上の動画で配信されれば、強力な視覚効果があります。ソーシャルアクションとして絵になり易いのです。社会問題に気付いていない人、関心のない人に対してもその存在を知らしめ、活字や音声では伝えられない大きなインパクトを提供することができます。

さらに、デモの絵としての視覚効果とインパクトは、それを見た人達に強い影響を与え、問題意識の連鎖を引き起こします。社会問題に関心がなかった人達が社会問題を意識し、考え始めるようになるわけです。デモへの賛同者の行動が、別な賛同者を自動的に募っていくということが起こります。私の経験では、20127月の原発再稼働反対デモがその例です。デモが毎週末行われ、毎週参加者が増えていきました。ちなみに、原発再稼働反対デモでは子連れの親子をよく見かけたのですが、デモに参加した経験は、子供の記憶にも深く残るのではないかなと思いました。デモを見た子供が大人になって、市民が自ら政治に関わっていくことの大切さに目覚めるのであれば、それは時間を経由した問題意識の連鎖と言えるのかもしれません。

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